たわいない呟き2013
2013年大晦日。
今年ツイートしたいろいろな言葉の中から、敢えて今回は「たわいない呟き」を厳選してみました。
(私の日記は「たわいないこと」ばかりなので、厳選するのは大変でした)
自分なりの真面目な言及も中にはあるのですが、どれがそうなのかは明示していません。
(考えてみるとその境界は必ずしも明確であるとは限らないことに気付いたからですが、「明らかにたわいないこと」が以下の中に多数含まれていることに間違いはありません)
ともかく、「たわいなさ」も備忘に記録しておく次第です。
【1月3日】
温泉で英気を養うためにサイクリング兼ねて自転車で100km以上走って行くのはいいけど、折角の温泉パワーも帰り道で使い果たして結局ボロ雑巾のようになってしまうのでは?という私の質問に対する友人の「温泉パワーがなかったら帰ってこられないので、帰ってこられるだけでよいのです」との回答に感動。
この回答には人生のとても奥深い哲理が内包されているものと。「人生プラマイ・ゼロで良しとすべし」ということでしょうか。
【4月22日】
「何かがおかしい」「何かが足りない」という漠然とした不安を抱えつつもそれが何だか解らないままに出掛けた時は、必ず現場に着いてからその答えが判明して、なぜ出掛け前に解らなかったのかという後悔と、もやもやしていた疑問が晴れたことの喜びの両方を味わう。後者はほんの少しだけ。
【4月24日】
何かを決断するときに大切なのは選択肢を比較する以前に己の価値観自体を見つめることであるし、換言すればそれさえ明確であれば答えは自ずと見えてくるはず、等と取り留めのない自問自答に耽けながら眺める車窓は雨模様。
【4月25日】
何を語り、何を語らないのか。或いは語る言葉と言葉の間について。文章でも会話でも、音楽でも。(というそのツイート自体についてそこで語ったことと語らなかったことを問うという)
例えば映画「ニュー・シネマ・パラダイス」。これの完全版は劇場公開版より1時間も長く、その加えられた(というよりカットされずに残された)ストーリーにより、作品の主題も印象も両者は全く違うものになっている。監督の本意は完全版なのだろうけど、私が好きなのは公開版。みたいな文脈で。
【4月26日】
人に嫌われないように、ということを第一にしている人が人から本当に好かれることはないよ。他者への思いやりを持つことと、人に嫌われないように気を使うことは、ぜんぜん違う。というか正反対だよね。
【5月26日】
さっき、お昼弁当の時に高級インスタント味噌汁を頂こうとケータリングのポットのお湯を入れたら、ほうじ茶だった。もう勢い良く入れちゃったし、お湯は用意されていなかったし、開き直ってほうじ茶味噌汁にした。なんとも香ばしい味噌汁だった。(皆さん、ほうじ茶で味噌汁作らない方が良いです)
【8月29日】
「無音盆踊り」(愛知・東海市)。参加者がそれぞれにイヤホンで自分の好きな音楽を聴きながら輪になって一緒に踊り、周囲では踊りとは無関係な音楽がBGMとして流れている、という催しが「盆踊り」と呼ばれるような世の中に、既になっているのか。バーチャル世界とリアル世界が融け合う近未来を連想した。
【10月1日】
自転車がパンクしていたので駐輪場に置いたまま40分歩いて帰った道のりを車で折り返して自転車を積んで再び帰宅。という、1分でも惜しい今夜に1時間以上もの想定外の時間ロスしたことも、きっと「ライブはいつもハプニングを必然的に内包しているんだよ。だから気楽にいこう」というメッセージ。
(・・ということにして、開き直ってプシュッとプルタブを引き、こういう無駄ツイートをしてみたり)
(いや、だから無駄なことなんて何もないんだってば。そういうことを今自分で言ってたんだろ、という)
色づき始め。東京では1875年の統計開始以来「最も遅い真夏日」を更新したとのこと。(伊香保にて、雨上がりの靄の中)
【10月27日】
人類の最大の発明は音楽(と自転車)だな。昨日、改めてそう確信した。
【11月13日】
可能性の外側にある別解を探す。あくまでも自ら設定した枠組みの中で。いつかは見つかるかもしれない。あるいはその枠組みが意味を失う時が来るかもしれない。でもそれには、10年、20年というスパンの時間が必要だろう。
【12月10日】
今まで、木製鍵盤で(私が一人で)持ち運べる重さのものはなかった。デジピを持参する機会があり且つタッチを重視したいピアニストにとって「木製鍵盤で重量わずか17.5kg」というスペックは正に積年の熱望が驚異的に叶ったと言ってよいレベルで、期待に高鳴る胸を押さえつつ試奏してみたのだが。
【12月10日】
モノクロ写真というのはカラー写真から色を除いた写真ではない。音楽アンサンブルについての話と一緒。
【12月20日】
悪い時には悪いことが重なるというのは絶対に真理だと思わざるを得ないほどに「滅多にないような不運」が4つも連続して遅刻しそうになり、駅まで必死に走ってやっと間に合った電車の中で入り時間を大幅に早く間違えていたことを知る。突如与えられたこの緩やかな時間は希望の光ということに。
【12月23日】
小春日和。なんという穏やかな時間。観音寺港の堤防の先端に腰を下ろし、ただのんびりと瀬戸内海の波の音を聞く。気付くと2時間が経っていた。
(観音寺市ポタリング写真紀行 その1)
【12月24日】
スイッチを押してから羽が回り始めるまで待つこと数分もかかるポンコツ扇風機一台だけで一家三人がこの先も乗り切ることは難しいと見極めたある熱帯夜に家電量販店へ駆け込んで扇風機を2台新調し、計3台の扇風機と共に窓も玄関も一晩中開け放して過ごした今夏を、ストーブの傍らで懐かしむ年の瀬。
(了)
トップの写真:道で出会った猫。カメラを向けたら寄ってきて、ずっとぴったりくっついて離れません。こんにちは。
(観音寺市ポタリング写真紀行 その5)
by りき哉
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