この岐路に思うこと
2012年師走。
今回の衆院選は、この国の進む方向を決するとても大きな岐路になるのだと思います。
取り急ぎ、思うところを走り書きで。
原発を今後どうすべきかというアンケート(12/8付け日経新聞)では、「脱原発を目指すべき」という意見が82%、「今後も必要」と答えたのは13%。
一方、各紙の報道によれば、自民党が圧勝する見込みとのこと。
私にはよく解らないのですが、この矛盾は、「民主党がダメだったから、自民党の方がマシ」と考えている人が多い、ということなのでしょうか。
安倍自民党は、「原発ゼロを目指さない」と断言しています。
この地震列島に原発を乱立させ、福島の事故を招き、その反省をするどころか、これからも原発を新設し、さらに推進しようとする考えに、私は到底与することはできません。
そして、更に重要な視点は、「そもそも憲法とは何か」という根本的なこと。
(いずれも、自民党HPにあるPDFファイル)
憲法について、私自身は(今まで無知だったので)この数日に慌てて勉強しただけの素人ですが、自民党によるこの改正案を読み、本当に驚きました。
9条のことだけではありません。
もっと根源的な、何よりも重要なことが否定され、失われようとしていることに。
立憲主義とはそもそもどういうことなのか、天賦人権説をとらないということは何を意味するのか。
そういったことを知らずに暢気に、もしもこの「改正案」のような代物を本当にこの国の憲法として私たちが認めるならば、一体全体、この国はどうなってしまうのか。
今まで当たり前のように考えていた基本的人権の思想は、私たち一人一人が注意深く見守っていなければ、うっかりすると連鎖的に壊れていってしまうような、とても繊細な、最もかけがえのないものなのだということを、私はこの改憲案を通して知りました。
私が参考にした資料の中から一つをご案内します。
自民党憲法草案の条文解説
(憲法の現行文と自民の草案を見やすく比較できるように、前文から1条ずつ全てがまとめられています。法に携わっている方によるサイトです)
そして、たくさんの著名人や識者たちがメッセージを寄せているサイト、「坂本龍一から政治家のみなさんへ」の中から、たきもと しげこさん(法律学者)の、このメッセージもご紹介します。
これです↓
http://skmtsocial.tumblr.com/post/37628588064
この中の、「戦争を知らない私たちは、一見平和と見える『戦前』に生きているかも知れない」という言葉は、決して誇大表現ではないと、昨今の風潮に感じています。
歴史から学んだ本当に大切な理念を、一時の空気に流されるままに手放してしまうことがないように。
次代に、核のゴミではなく、安心して暮らせる土地を残せるように。
自分の子供や子孫に堂々と胸を張れるような選択をしたいと思います。
トップの写真:新宿寸景(2010年12月)
PENTAX LX+planar 50/1.4+400TMAX(self development)
by りき哉
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