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2012年9月 1日 (土)

ピアノで織りなす千葉県民謡「九十九里大漁木遣り唄」

「一粒のちから」プロジェクトの第六弾です。

2011年3月11日、東日本大震災の津波は、九十九里浜にも被害をもたらしました。
私たち一人一人のふるさとへ想いに、この音楽が少しでも寄り添うことができたなら幸いです。

日本の民謡はもともと和声(という概念)を持たない音楽ですが、そこにピアノによるハーモニーを加え、受け継いできた伝統と文化を大切にしながら、新たな解釈とともにアレンジ・演奏しました。



この唄は、千葉県長生郡一宮町を中心とした九十九里沿岸一帯の漁師たちが大漁祈願成就の御礼、また海上安全への祈りを込めて歌ったと伝えらる海唄です。
「木遣り唄」とは、大木や岩を大勢で運ぶとき、地突き、棟上げ、祭りの山車を引くときなどに歌われる唄ですが、この唄は木遣りがミックスしためずらしい海唄で、作業唄・祝い唄としても唄われたと考えられています。


千葉県民謡「九十九里大漁木遣り唄」

(ハ 大漁だ大漁だ)
ハァ ここは九十九里(ハ ナンダコリャ)
東浪見ヶ浜は(ハ ヨイヨイ)
今日も大漁の(ハ ナンダコリャ)
ヤレ 旗の波

ハ ヨイヨイ ヨイトセ
ハ アリャリャ ハ コレワノセ ハ ヤァヤトセ 
(ハ 大漁だ大漁だ)

(以下くり返し言葉および囃子略)

ハァ 浜が大漁で 陸(おか)万作で
村にゃ黄金の ヤレ 花が咲く

ハァ 入熊沖へと 両舵おろし
入れて出すまい ヤレ色鰯

ハァ 鯨汐吹く 小波もあるに
沖さ取り出す ヤレ鳥毛網

以上は、この演奏で唄っている歌詞です。
(他にもいろいろな歌詞があります)


【この動画の演奏者】

 美鵬成る駒(唄・当り鉦)
 佐藤錦水 (篠笛・唄囃子)
 岩谷耕資郎(guitar・唄囃子)
 三枝俊治 (electric fretless bass・唄囃子)
 秋葉正樹 (drums・percussion・唄囃子)
 中村力哉 (和声付け・編曲・Rhodes piano・唄囃子)

 2012年8月5日・6日
 東京 Hocola Studio にて録音

 正調・九十九里大漁木遣り唄(動画の冒頭51秒までの部分)
 Special Thanks to...
 公美 公基 理加 玲奈

ちなみに背景画は、美鵬成る駒が心を込めて描きました。
(2012年8月10日 18×26cm 色鉛筆)


この地で育まれてきた唄を後世へ伝えていくこと。
その力のささやかな一粒になれればと願っています。


【補足】
当プロジェクトによるその他の唄が、ここでまとめて視聴できます。
一粒のちから:ピアノで織りなす東北民謡

ピアノで織りなす福島県民謡「相馬二遍返し」
ピアノで織りなす宮城県民謡「十三浜甚句」
ピアノで織りなす茨城県民謡「網のし唄」
ピアノで織りなす岩手県民謡「釜石浜唄」
ピアノで織りなす青森県民謡「南部餅つき唄」


【補足2】
来る9月21日(金)、杉並公会堂小ホールにて、このプロジェクトのコンサートがアニドウの主催により行われます。
詳細はLIVEの予定にてご覧ください。


【補足3】
今回のレコーディングの裏舞台を、一つ前のログでご紹介しています。
Coming Soon!一粒のちからプロジェクト第6弾「九十九里大漁木遣り唄」


【追記】(2015.11.30~)
● 温かなメッセージをたくさん頂きまして、2015年秋、CDアルバムの形にしました。
 詳細はこちら

● アレンジ(和声付け)について、少し言葉にしました。
伝承と創出のあわいに

● 当プロジェクトのwebsiteを作りました。(12/20)
 awaibito.com


by りき哉


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