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2011年12月18日 (日)

絆と断絶、そして改めて思うこと

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震災・福島原発事故から9ヶ月。
新たに生まれた絆と、原発を巡り一遍に噴出した果てしない断絶。
今も、倫理を置き去りにした巨大な勢力が根深くはびこり、その権謀術策が巡らされ続けている。

食品の「暫定基準」が恒常化した非常事態のまま、その測定もまったく不足している現況において、即時的に何よりも心配なのは、放射線への感受性が大人よりも遥かに高い子供たちのことだ。
そして、何の責任もないまだ幼い子供たちや、これから生まれてくる子供たちは、この事故の後片付けも、これから予定通りの手続きで廃炉になる原発や使用済み核燃料の後始末も、直接・間接に生涯に渡ってやり続けなければならない。

このほんの数十年の間の薄っぺらな利便性を享受してきた私たちは、一体どれほどの大きなものを失った、いや、奪ってしまったのだろう。
この期に及んでなお原発や核燃料サイクルを押し通そうとすることは、次代に対する眼差しの欠如と、自己正当化と、拝金主義の為せる態度にほかならない。

例えば、現・野田内閣が成立した今年9月2日の社説に於いて、東京新聞が「原発に依存しない暮らしのかたちも見えた。本当に豊かな未来のために、脱原発の方向性はこのまま堅持するべきだ」と語る一方で、読売新聞は「原発の再稼働は、産業空洞化を防ぎ、日本経済が震災から本格的に立ち直る必要条件である」と浅慮を晒す。

「豊かさ」の本質を見据える者と、見誤る者。
思想の射程の違いは、かくも呆然とするほどに大きい。

嗚呼、しかしだ。
たとえ、広大な太平洋に小石を一つ投げ入れるがごときであるとしても、それでも私たち一人一人が声を上げ続けていくことがこの現実を前進させていく原動力となるのだと、私はやはり信じている。

いま何を語り何を語らないのか。
それは自分の生き方そのものであり、その姿勢こそが己の音楽になるのだということも、やはり信じている。


 トップの写真は、2011年5月 東京・代々木公園にて。
 Minolta AUTOCORD(Rokkor75mmF3.5)+ 400TMAX(self development)



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 2011年4月 東京にて。
 PENTAX LX+planar 50/1.4+400TMAX(self development)

以下、この秋以降に書き記した言葉の断片より、ごく一部を抜粋掲載。


[11月17日]
石油ストーブを買いました。デロンギのオイルヒーターを長年愛用してきましたが、乗り換えることにしました。我が家の場合、これで冬の電気代は半分から3分の1近くになりそうです。電気大食いヒーターは、今冬はこのまま押し入れで冬眠していてもらいます。


[11月18日]
夏前に産経エクスプレスの購読を止めた際、妻が理由を先方に言わなかったと後から知った私は「それじゃ原発問題の報道への抗議行動だということが伝わらないじゃないか」と残念がったのだが、たった今その産経新聞から「また購読を検討して頂けませんか」という電話を頂戴した。飛んで火に入る夏の虫。


[12月6日]
息子のピアノレッスンは今まで一年近くお父さんオリジナルの練習をさせていたのだけど、今日は昇級テストという事にして、合格にして、8級から7級に進級した事にした。嬉しさを隠すように首をすくめてから台所へ行き、「ねえ、おかあさん、ぼくね、昨日まで8級だったけど7級にしんきゅうしたんだよ」と。


[12月8日]
ジョン・レノンの命日。毎年この日は特別な思いに駆られる。静かに「ジェラス・ガイ」を弾いてみたり。


[12月9日]
「東京ももう冬になった」ということにして、本日我が家はついにストーブ稼働。(言うまでもなく、電気のオイルヒーターから石油ストーブに替えたのは「今冬の我が家の電気使用量を劇的に下げてやる」という男の意地が9割です。脱原発デモ参加と同じ)


[12月11日]
今日は明治座公演の後、『一粒のちから』リハーサルをしてきました。昨晩の皆既月食も神秘的だったけど、新宿の今夜の月もすごく明るくて美しくて、宇宙の営みも人との縁も含めたこの世の必然への感慨や、優しさや悲しみや怒りが入り交じった、言葉にならない心持ちとともに歩いてきました。深呼吸。


by りき哉


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