シタールピアノタブラ・ライブ後記
12月15日、シタールとピアノにタブラをゲストに迎えたライブが無事終了。
どんな音楽になるだろうかと、自分たちも結果の予想を立てずに実験室に入るような気分でわくわくどきどきしながら迎えた本番は、とても良い感じの気に包まれて、熱いインプロビゼーションが炸裂したように思う。
今回演奏した曲目は、井上さんと私それぞれのオリジナル曲の他、トルコの古曲や、こういう楽器編成でやってみたいと私が以前からアイディアを温めていた某ジャズ曲など。
それに、シタールとタブラのデュオによるインド古典音楽もあったし、聴きに来てくれたジャズシンガーのMARKAさんが、飛び入りゲストでピアノとデュオでスタンダードを一曲歌ってくれたり。。
演奏終了後は皆さまから「来て良かった!」「聴き応えのあるライブだったね〜!」などなど好評を頂いて、私たちも冥利に尽きる思いだった。
音楽スタイルで言うと、ジャズ(に限らずいわゆる西洋音楽)とインド古典音楽とは、その土俵がまったく違う。
何より、音楽の「ルール」が違う。
「何を美しいと思うか」のモノサシが違う、と言っても良い。
もちろん、お互いに重なる部分もいろいろ見出せるにせよ、その隔たりを思うとちょっと気が遠くなりそうになるくらいである。
それは、私が今までたくさん経験してきた(日本の)民謡や雅楽とピアノのコラボレーションでも同じことが言えるわけだが、日本の古典音楽であれば何となく自分に自然と受け継がれている血肉みたいなものの実感がある。
しかし、インド古典音楽との真っ向取り組みは今回が初めてで、これは更にいろいろな面で自分の音楽的な視野や深度が試されるセッションになるであろうことは当初より予想に難くなく、果たしてライブは良い意味でとてもチャレンジングなものになったと感じている。
タブラで勉強したことは、もちろん今回のセッションに活きたと思うが、もっと自分の身体に浸透させたい。
(私は2004年から2年半ほどタブラをディネーシュさんに習った。今はレッスンはちょっとお休み中。)
このプロジェクトは今後もマイペースで続くことになりそうだ。
とても楽しみである。
ライブにお越し頂いた皆さま、どうもありがとうございました!
写真は本番前、リハーサルを終えたところの1カット。
ライブデータ
sitar 井上憲司
piano 中村力哉
tabla(ゲスト)ディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディ
2010年12月15日、浅草「ライブ・バー舵輪」にて。
井上さんのweb site
http://www.kenjiinoue.com/
ディネーシュさんの(タブラ教室の)web site
http://homepage3.nifty.com/kenya_nishikawa/
このライブのご案内ログがこちら。
シタールとピアノ!(と、タブラ!)
by りき哉
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