ようこそ!PENTAX LX
ログ「ありがとう RICOH XR-8 SUPER」の続編です。
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しかし、いざ XR-8 SUPER が手元になくなってみると、(2年近くも使っていなかったくせに)やはり銀塩カメラもないと困るような気になってきた。。
フィルムで一枚一枚をじっくりゆっくり撮ったり、デジタル・データではない実体のある写真というものの意義を改めて考えたり、そういう時間を持つのも悪くないような気がした。
「電子ピアノと電気ピアノの違い」を考えても気付くように、利便性と引き換えに失う大切なことがあり、不便さの中にこそ潜む本質があるものだ。
デジカメ一本に絞ってしまって良いのか。
「うん、やっぱり銀塩カメラも必要だ。」
そう思い立ったとき、欲しいカメラが既に念頭に浮かんでいた。
ペンタックスの、LXだ。
もちろん、もうとっくに(2001年に)製造終了しているので、中古を探すのである。
このカメラは、1980年の発売以来、35mmフィルムの一眼レフとしては21年間に渡りペンタックスのフラッグシップだったカメラである。
リコーXR-8 SUPERを購入した当時の私には手の届かない(手を伸ばそうと思うことすら許されない)、雲の上の存在だった。
しかし完全にデジカメが主流になったこのご時世、中古の銀塩カメラはとても低価格になっており、今なら私もLXを手にできるチャンスがあるだろう。
・・・そして、中古カメラ屋さんを巡り・・・、陳列台でちょうど私に買われるのを待っていたかのように佇んでいる一台のLX(後期型)と出会ったのだった。
出会いはタイミングだ。
必然のタイミングを見逃してはいけない。
ふと耳を澄ましてみると、
「りき哉さん、私をあなたのお供にしてください。きっとあなたのフォト・ライフにお役に立ちますよ」
と、そのLXが語りかけてくるのが聞こえたので、私は彼を連れて帰ることにした。
外観は新品かと思うほどの(おそらく箱にしまわれて殆ど使われていなかったと思われる)きれいさだったが、新宿のペンタックス・フォーラムで動作チェックしてもらうと、シャッターの高速が出ていないのと露出計が一段ほどずれているとの診断で、オーバーホールを薦められた。
その見積もりを持って購入店へ行き、その分を値引いて(返金して)もらってからオーバーホールに出し、それが無事に戻ってきた。
販売終了から10年近く経っている今、メーカーのサポートが受けられる(メーカーに部品の在庫がある)うちにオーバーホールに出すことができたことは、むしろ好都合なことであっただろう。
・・というわけでめでたく、見た目も中身も新品同様のLXくんとともに、久しぶりにフィルム撮影を再開することに相成ったのである。
LXを手に持ったときの感触は、その重みも質感も本当に心地よい。
これを作った(メーカーの技術・開発の)人たちの職人魂が伝わってくるようで、手にすると身が引き締まる思いがする。
すぐれた道具とはこういうものだ。
そして、なんだか自分でも素晴らしい「作品」が撮れるような気がしてくる(もちろんそれが勘違いであることは承知している)。
手始めはモノクロからいってみよう。
そしてモノクロで撮るなら、この際、レンタル暗室でプリントも自分でやってみたい。(今までプリントはやったことがない。)
次回は「暗室初体験!の巻」・・か?
写真は、お供にやってきたLXくん。
レンズはとりあえず、今まで愛用していたペンタックス50mm/F1.4をメインに、トキナー28〜80mm/F2.8をデジカメ(K200D)と共有していく。
追記
その後、暗室初体験しました。
その体験記のプロローグがこちら。
写真は情報か物質か
by りき哉
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