五月の光景
今年の4月は随分と雨が続いていたが(雨量も寒暖の差も記録的だったとのことだ)、津軽民謡を3曲アレンジしたりそれのリハーサルがたくさんあったり・・という(一週間ほどにわたる)日々が一段落して、5月に入った今日はこの季節に相応しいポカポカ陽気。
差し迫った宿題などもないので、この二日間は音楽テンションを下げて「OFF」とすることにした。
しかし前にも書いた通り、仕事OFFということは、「お父さん」ONということである。
というわけで、息子(4歳)とも相談して、自宅から(大人の足で)徒歩30分ほどの下北沢まで家族でお散歩。
私はちょっと散歩撮影の気分で。
ああ、この陽気と光、緑・・!
5月は、私の一番好きな季節だ。
(8月になると8月が一番好きな季節だと感じるのだけど)
以下の3枚は組写真として組んでみた(つもり)。
この日の散歩の風景を時系列で並べてある。
1枚目と2枚目には「葉(の緑)」という共通項、2枚目と3枚目には「流れ落ちる水」という共通項があり、しりとりのような繋がりがあって面白い。
葉とトタンの塀、子供の顔と手漕ぎポンプから落ちる水、水飲み場の水と台、それらに注ぐ光は一貫した同質のやわらかさを備えていて、一日の連続性を描くことに成功している。
横組でなく縦組にすることで、2と3の繋がりにおいて水が下へ下へと落ちて行く重力を強く意識させ、全体に安定感を与えている。また、光が上から注ぐのに沿って1,2,3と自然に視線を移すことができる。
子供の写真は1・3枚目に対して異質に過ぎたか、あるいはこの変化は好ましいものであるか、迷いが残る。
・・・というようなことを考えながら(この日の写真から選ぶという制約のもとに)組んでみた。
私は組写真の何たるかについてまったく解っていない素人である(ことは言わなくても見通されていることを前提している)が、組写真という表現形式には何かものすごい深さがあるようには感じていて、う〜ん、なんとかその奥義の入り口だけでも解るようになりたいものだ・・と憧れているのである。
(だから上述の解説は「笑うところ」です。為念。)
まあ、現時点の自分の理解(の浅さ)を記録しておくことは、きっと将来自分が成長したときに微笑ましく、また自己の軌跡を肯定するささやかな材料にもなるであろう。
ちなみに、今回の写真を1枚ずつ単独で見た時、「一席」は記事トップに掲載した(縦の)写真だと思っている。
さて、明日は子供とどこへ行くことになるかな。
by りき哉
追記(5/3)
組写真は、1枚目の葉っぱと2枚目の子供が上に伸びていくようで、水が下に落ちる方向との対称性が感じられるところも面白い、という好意的な指摘を友人からメールで頂いた。
なるほど!本当だ。
葉っぱも子供も上(光の注ぐ方)を向いており、また両者ともこれからぐんぐんと成長していくエネルギーを持った存在である。生命力という点でも、1枚目と2枚目は密接に繋がって五月という季節を象徴していたのであった。
中核となるような新たな解釈の提示をどうもありがとう。
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